LED マトリクスの仕組みと Arduino での使い方

この記事で学習できること

LED マトリクスは、複数の LED を格子状に並べて文字や図形を表示できる便利なデバイスです。 Arduino と組み合わせることで、スクロール文字、アニメーション、センサー連動表示など、幅広いプロジェクトに応用できます。この記事では、以下を解りやすく解説します。

  • LED マトリクスの基本構造
  • 行列制御の仕組み
  • Arduino との接続方法
  • MAX7219 を使った制御方法
  • 実際の表示例
  • 応用例とトラブル対処

LED マトリクスとは

  • LED マトリクスは、縦横に並んだ LED を「行」と「列」で制御するデバイスです。 8×8 の場合、64 個の LED を 16 本のピンで制御できます。行と列を組み合わせて、特定の LED を点灯させる仕組みになっています。

行列制御の仕組み

  • LED マトリクスは、以下のように制御します。
  • 行を HIGH
  • 列を LOW → 交差した位置の LED が点灯
  • この仕組みにより、少ないピン数で多くの LED を制御できます

Arduino で LED マトリクスを使う方法

LED マトリクスを Arduino で直接制御することもできますが、配線が複雑になります。 そこで一般的には MAX7219 ドライバ IC を使います。MAX7219 を使うメリットに以下があります。

  • 配線が簡単
  • 複数枚を連結できる
  • ライブラリが豊富
  • 文字やアニメーションを簡単に表示できる

必要な部品と配線方法

以下の部品を準備します。

Arduino UNO R31 個
8×8 LED マトリクス(MAX7219 搭載)1 個
ジャンパーワイヤー5 個

LED-Matrixを操作するライブラリは?

  • ライブラリは”LedControl.h”をインクルードします。
#include "LedControl.h"

LED-Matrixの初期設定は?

  • ArduinoのPIN番号とMAX7219 LED-Matrixモジュールが何個使われるかを、LedControl()で設定します。MAX7219 LED-Matrixモジュールの、DIN、CS、CLKをArduino UNOの12,11,10ピンに接続し、接続のモジュール数が1個の場合はの例です。
LedControl lc=LedControl(12,10,11,1);
  • MAX72XX は起動時に省電力モードになっているため、shutdown()関数で省電力モードから抜けます
lc.shutdown(0,false);
  • LEDの明るさはsetIntensity()関数で設定します。明るさを中程度の例です。
lc.setIntensity(0,8);
  • ディスプレイをクリアはclearDisplay()関数で実行します
lc.clearDisplay(0);

LED-Matrixを操作する関数は?

ライブラリ”LedControl.h”に含まれる、LED-MatrixモジュールのLEDを点灯・消灯させる関数を調べます。

lc.setRow(addr, row, value);

addr : デバイス番号(0から始まる)

row : 行番号(0~7)

value : 8ビットの値(byte型)。各ビットがLEDのON/OFFを表します。

lc.setColumn(addr, col, value);

addr : デバイス番号(0から始まる)

col : 列番号(0~7)

value : 8ビットの値(byte型)。各ビットがLEDのON/OFFを表します。

lc.setLed(addr, row, col, state);

addr : デバイス番号

row : 行番号(0~7)

col : 列番号(0~7)

state : trueで点灯、falseで消灯

LED-Matrixを点灯させるスケッチは

  •  setRow, setColumn,setLedを使ってLEDを点灯します。行、列、点、全面の点灯と消灯を行うスケッチ作成しました。
#include <LedControl.h>

// MAX7219 接続
// DIN=12, CLK=10, CS=11
LedControl lc = LedControl(12, 10, 11, 1);

void setup() {
  lc.shutdown(0, false);
  lc.setIntensity(0, 5);
  lc.clearDisplay(0);  // 初期は全消灯
}

void loop() {

  // --- ① 行単位で点灯(1行目 → 8行目) ---
  for (int row = 0; row < 8; row++) {

    // 行の8個を点灯
    for (int col = 0; col < 8; col++) {
      lc.setLed(0, row, col, true);
    }

    delay(200);

    // 行を消灯
    for (int col = 0; col < 8; col++) {
      lc.setLed(0, row, col, false);
    }
  }

  // --- ② 列単位で点灯(1列目 → 8列目) ---
  for (int col = 0; col < 8; col++) {

    // 列の8個を点灯
    for (int row = 0; row < 8; row++) {
      lc.setLed(0, row, col, true);
    }

    delay(200);

    // 列を消灯
    for (int row = 0; row < 8; row++) {
      lc.setLed(0, row, col, false);
    }
  }

  // --- ③ 点単位で走査(1行目1列目 → 8列目、2行目 → 8行目) ---
  for (int row = 0; row < 8; row++) {
    for (int col = 0; col < 8; col++) {

      lc.setLed(0, row, col, true);
      delay(100);
      lc.setLed(0, row, col, false);

    }
  }

  // --- ④ 全点灯 → 0.5秒 → 全消灯(3回繰り返す) ---
  for (int i = 0; i < 3; i++) {

    // 全点灯
    for (int row = 0; row < 8; row++) {
      for (int col = 0; col < 8; col++) {
        lc.setLed(0, row, col, true);
      }
    }

    delay(500);

    // 全消灯
    lc.clearDisplay(0);

    delay(500);
  }

  // --- ⑤ loop 1周終了後、3秒待つ ---
  delay(3000);
}

LED マトリクスの点灯の映像です。

  • 行を1列ずつ点灯し消灯する
  • 列を1列ずつ点灯し消灯する
  • LEDを最初の行から最後の行まで1個ずつ点灯し消灯する
  • LED全面の点灯と消灯を3回繰り返す

応用例

LED マトリクスは、以下のようなプロジェクトに応用できます

  • スクロール文字表示
  • 時計表示(RTC と組み合わせ)
  • 温度センサー連動表示
  • 加速度センサーでアニメーション
  • ゲーム(ブロック崩し、スネークなど)

よくあるトラブルと対処法

点灯しない

  • 配線ミス
  • VCC と GND の逆接続
  • DIN/CS/CLK のピン番号違い

明るさが変わらない

  • setIntensity() の値が 0〜15 になっているか確認

文字が崩れる

  • 複数枚連結時の順番設定が間違っている可能性

まとめ

LED マトリクスは、Arduino での表示デバイスとして非常に扱いやすく、応用範囲も広いモジュールです。

  • 行列制御の仕組みを理解する
  • MAX7219 を使うと配線が簡単
  • ライブラリで文字やアニメーションも簡単
  • 応用例が豊富で学習に最適

次のステップとして、スクロール文字やアニメーションにも挑戦してみてください。


御質問、誤植の指摘、記事の改善点の気づきなどありましたら「問い合わせ 」のページからお願いします。